Fool on the planet - ワーママきゃっぷの徒然

アラフォーワーママきゃっぷが子育て以外のことを語るブログ

地方と都会では生活システムそのものが違う、と言う話。

数日前にTwitterで地方移住についてのツイートをしている人がいて、「地方での暮らしは『選択肢』が少ない。安易な考えで移住すると大変。物価も安くないし、むしろ高い。」みたいなことを言っていて。

 

で、うーん、それなんかちょっと違うんだよな、と思ったので、地方育ち→現在都会在住の私から見て、その違いをちょっとコメントしようかと。

 

選択肢が少ない、と言うのは間違っちゃいないんだけども、多分そう考えてしまう時点で、地方での生活は向いてないんじゃないかな、とも思う。都会の便利な暮らしを知っているからこそ、「選択肢が少ない」という不満になってしまうわけで。

 

私の実家は県庁所在地の市で、市街地までバスで30分ほど、電車で2駅、という県内でも割と便利なところで、それでも私が子供のころは田んぼばっかりだったんだけど、今はアパートとか家とかたくさん建って、だいぶ賑やかになっています。歩いて5分圏内にコンビニもあるし、10分歩けば大きなスーパーもある。

 

そういう、地方でも割と便利なところに住んでいるとしても、結構な不便を許容しないといけなくて、しかも「お金で解決できないこと」がかなり多い。

 

たとえば、実家に子連れで帰省した時の話。子供と歩いて10分くらいの場所にある、私も子供のころ遊んだ公園にお散歩に行ったんだけど、その日は日差しがとても暑くて。普段の東京生活ならお散歩途中にその辺の自販機でお茶買ったりするので、お茶買えばいいか、と安易な気持ちで歩き出したら・・・自販機がない!まったくない!

 

実家の近くにコンビニもスーパーもありますが、そっちの方向ではない場所に向かったので、まったくお茶も買えず・・・。暑い中なんとか実家に戻りましたが、ピンポイントで自販機とかコンビニとかを狙って行かないと、あてもなく歩いても飲み物も買えないことになります。

 

実家で暮らしていたころは、散歩中に自販機でジュース買うとか、しなかったしなあ。スーパー行ってた、確かに。。。

 

また、これも帰省した時に、車で1時間くらいのところにある水族館に行ったんですよ。渋川水族館という。こういうお出かけの時、いつもの東京暮らしでは、現地のレストランか、途中のコンビニとかでお昼を買うかすればいいや、と出かけるので、この日もそんな感じで出かけたら・・・現地には何もない、コンビニも数キロ手前だった、っていう。。。でも、東京の施設にはない、ベンチとテーブルのある広い休憩所があり、そこでみんな持参のお弁当と水筒を広げていました。

 

そうか、すっかり忘れてたけど、おでかけにはお弁当と水筒持参だったわ・・・。すっかり東京ナイズされてしまっていたと反省。ちなみに、別の日に岡山のおもちゃ王国にも行ったんですが、来場者の割にレストランが狭い。めっちゃ狭い。あれ?と思ったらやっぱり皆さん外のテーブルとベンチで、持参のお弁当食べてました。

 

こういう不便さは、確かに選択肢が少ない、しかもお金で解決できない、と言うことになるんですが、逆に言えば、お金を使わないで済むんですよね。レジャー自体が安くすむ。地方は平均収入が少ないので、こういう暮らし方にもなるんだと思います。

 

物価は地元でとれるものは安いけど、そうでないものはそんなに変わらない。外食はチェーン店は同じですが、それ以外のお店は少し安い。車の維持費は同じだけかかるけど、駐車場代は圧倒的に安い。ただ車があるので、業務用スーパーとか遠くの安い店を使ったりして節約することはできるし、外食できる場所も限られているので、外食もそれほど多くなかったり。

 

夜も都会と違ってかなり暗いから(街灯が少ない)、遅くまで出歩いて遊ぶ、と言うことも少ないし(遊ぶ場所がない)、要はお金を使う場所があまりない。

 

もうひとつ、教育に関して、地方だと教育面が不安、と言うことをよく聞きます。なんとなくの私のイメージですが、地方だろうが都会だろうが「できる子はできる」のは変わらないんですが、「あんまりできない子を鍛えて、上を狙える学校に入れる」と言う面で、地方は弱い感じがします。というか、そういう仕組みがないかな。

 

進学校と呼ばれるような学校に入れれば、大学進学も視野に入れられるんでしょうが、それより下の層の場合、商業工業、もしくは私立普通科から専門学校とか、手に職系に進む人の割合が都会より多いと思います。でも、そもそも地方には有名企業の工場とかが結構あったりして、高卒でも就職先はまあまああったりする。勉強の苦手だった子が工業行って、高卒で超有名企業の工場に就職して、若くして結婚、25歳で子供3人、とかいう男子もいました。

 

で、そういう若くして子育てする子でも、上記の通りレジャーにお金がかからないから、子育てやっていける。実際、おもちゃ王国に行った時は、若いパパママいっぱいでした。

 

要は。都会は平均収入も高いし便利だけれど、お金を使わせる環境がそろっている。かたや地方は平均収入は低いし不便だけど、お金を使わなくて済む環境になっている。生活システムそのものが違うなあ、と思います。

 

なので、都会の生活スタイルをそのまま地方に持ち込もうとすると、結構しんどいというか、不満しかないみたいになるんじゃないかなあ。

 

まあ、というかね、地方暮らしの本当のしんどさは、こういうところじゃないんだけどね。。。不便さ、と言う面だけで言うと、こんな感じかな、と。