Fool on the planet - ワーママきゃっぷの徒然

アラフォーワーママきゃっぷが子育て以外のことを語るブログ

シンゴジラ(ほぼネタバレなし編)

I got a Shin-Godzilla day off yesterday! (カヨコ風に)

ということで、ようやく、ようやく見てきたよシンゴジラ!昨日代休取って、シンゴジラ休暇取って!

実は公開前から見たかったのです。ハリウッド映画に比べて日本映画の良さのひとつって、「じめっとした湿度感」だと思うのです。あの重っくるしい感じがシリアスとかホラーとか、そういう映画をより一層引き立てていると思うので、シンゴジラ、じめっと重い予告映像に期待が高まっていたのです。

なんですが、なかなか行けず、思わずネットの大盛り上がりを見て、ラストのネタバレまで完全に見ちゃって、「これはむしろ今から映画みたほうががっかりするかも・・・」とか実は思っていたのだけど、全然そんなことなかった!!むしろ映画を見た今、あのネットのあれこれをもう一度読みたいぞ!

とりあえず、まず叫んでおこう。花森防衛大臣、カッケエエー!!!余貴美子さんでした。マジカッケエ!

全体の感想としては、まずは、いろんなオタクが喜びそうなポイントが満載でした。さらに小ネタ満載。早口のセリフと長い字幕で一度では理解しきれない細かい部分が多くて、それがリピーターを生んでるのだと思う。

序盤の政治家が情けない、グダグダだ、という話でしたが、まあ、あんなもんでしょう。災害にしろ、他国の侵攻にしろ、ある程度は事前に予測できるものだけれど、今回はある日突然起きた原因不明の事象から数時間で首都破壊に至るわけで、劇中「初動がもう少し良ければ」と言ってましたが、「自然災害なのか何なのか」から特定しなければならないことを考えると、仕方ないことだったかと思います。いやむしろ頑張ってたほうじゃないかと。

そして石原さとみが微妙という声もあったけど、全然、あれはあれでああいうキャラクターなのでいいんじゃないかと思う。花森防衛大臣や尾頭さんがあまり女性を感じさせないエリートという一方で、必要なら女性であることも利用して周りを自分のペースに持っていくわよ、というまた違った有能さを垣間見ました。矢口と恋愛要素に持っていくという話もあったけれど、庵野監督が却下したとか。いやでもね、ワタクシあれで十分ですよ!行間を妄想して楽しむ人種としてはあれくらいのほうがむしろ萌える!きっとカヨコは「じゃあね、またそのうち」とか矢口に言って、アメリカに戻っていくんでしょう。うわ、たまらんね(爆)。

3.11の震災とか原発とかのオマージュだの庵野監督の皮肉だの、なんだの言ってる人もいましたが、私はあの映画は「シンゴジラ」であって、それ以上でもそれ以下でもないと思いました。ただ、視聴者が3.11を経験したことで、よりリアリティを感じられる演出をしていることは確かかと。みな、あの時のことを思い出せるから、恐怖とかパニック具合とか容易に想像しやすい。逆に20年くらいして、3.11を知らない世代が見たとしたら、もしかしたらあまりリアリティを感じられないのかもしれないと思う。

あとは、そうだ、最初に出てきたゴジラ見て、椅子から転げ落ちそうになりましたけれども。なんじゃあの可愛い顔はー!と思ったら、男の人は結構あれがキモイ怖いと言ってる人も多いのね。しかも、「いかにも昔の特撮」感のちゃちい映像で、だからこそ、いわゆる誰もが知る「最終形態のゴジラ」のCG満載の進化した姿が際立つわけですが。要所要所でそういう「いかにも昔の特撮」感を出していて、フルCGではない味がありました。なんだろう、それこそ「虚構」というかね。

この映画の賛否が分かれるのは、おそらく登場人物のバックグラウンドを一切描いてないところかと。家族とか、全然出てこない。いわゆるありがちな「脅威に勝つのは人間の愛」みたいなのが一切ないのが、個人的には好きだけれど、まあ、そこが物足りない人は多いのだと思う。というか、ひたすら事実の積み重ねで終わるからなあ。もちろん、細かいところで家族の愛情みたいなものが垣間見える描写はあるのだけど、ひたすら職務に邁進する姿を中心に描いているし、普通の人があまり描かれていないから、感情移入しにくいところはあるかな。

とにもかくにも、私的には大満足な映画でした。この後みんなのネットのあれこれ読んで、行間をあれこれ妄想しながらしばらく生きて行けそうです(笑)。